2015年08月04日
時間をデザインするということ
毎月愛読している野辺氏の記事に身の引き締まる思いをしました
以下、抜粋します
注文住宅は、施主からの無数に近い要望を受け入れつつ(実は限りなくそのように見せつつ)、住居という形をつくり出していく。この要望はある意味で施主からの問い(これでいいのか、という不安と納得)と考えられる。その問いに対する回答として、工務店は住宅という形をつくり出す。それが正解であるのかは別として。
しかし、発した樋に対する答えを住まい手が得られるのは、居住が開始されてから。つまり住まい手の発する問いに対する工務店からの答は必ず時差を伴う。
引渡し直後から、家守りの段階に入ってきた時点で、工務店がやるべきことは、第一にOBとの点検結果の答合わせなのだ。この答合わせという行為(意識的な)が行われていない。
[引渡しから10年が過ぎ去り] 再びOB施主と向い合うためには、単なる点検といった事柄ではなく、住まいの使い勝手の変化、暮らし方の変化(家族の変化)といった時間の推移によって発せられる会多多な問いに対する答を出すのが点検である。
住まいの本当の価値というものがズレながら発生するのだ。このことが、工務店に時間をデザインすることが要求されている本質である。
注文住宅というのは、お施主様のご要望に対して、プランと御見積を提出して、答合わせをしてもらい、満足できる点数をいただいたときに成立します
でも、本当の点数は住んでみないと分かりません
しかも、住んでからも家族が成長したり、嗜好が変わったりして、次々と答が変化していいきます
それをどこまで予測してファーストプランに織り込んでおくのか?
予測できなかったときに、どんな新たな答えが用意できるのか?
答は果たして家の中にあるのか?
それともプロセスや関係性という家の外にあるものなのか?
本当の答はなんなのか?
なんか、尾崎豊の詩みたいになってきましたが(笑)
答合わせは永遠に続き、それが工務店を強くしていくのでしょうね
ご縁を大切に、ご縁を楽しむ毎日を
おかげさまです。ありがとう。