2008年05月24日
電信柱の時代

食卓の上に懐かしい写真が置いてあった。
どこかに紛れ込んでいたものを実家の母が持ってきてくれたのだろう。
私が中学に入学したときのものだろうから、32年前の写真だ。
生家の裏には横丁があって、ドブが流れていた。
生活排水が流れ込んで汚いドブだったので、親から中に入るなと言われていた。
いつも泡がたっていて臭くて、さすがに子供心にも汚いと思っていた。

菊川の街を走ると、電信柱の多さが目に付く。
柱や電線が街の美観を損ねている!
せめてもと思い山の方を見ても、茶畑には防霜ファンのコンクリート柱が乱立している。
とにかく街中柱だらけ。(欧米の街並みとは大違い)
でも、32年前の写真は、古き良き時代があることを思い出させてくれた。
曲がりくねった横丁、自転車が通るのが精一杯の坂道、汚いドブ。
もう二度と戻れない時代。

今はどこを見ても電信柱だらけだけど、これが私の生きている時代。
いつの日か電信柱が無くなる時代が来て、昔の電信柱だらけの写真を見たら懐かしく思うだろう。
そう思うと、電信柱にも愛着がわいてくる。
Posted by wingchair at 16:17│Comments(2)
│日記・コラム・家族
この記事へのコメント
すこしだけ御無沙汰しております。
玄関に入ったところのカウンターでブログを見つつ書き込ませてもらっています。
すごく共感する内容でしたので、思わずキーボードを叩いている訳です。
昨夜、96になる祖父が人生の幕を下ろしました。 辛気臭い話ですみません。。。
自分の一部が無くなるくらいのショックを受ける覚悟で帰省した訳ですが、寝顔を見ると非常に満足した笑顔に救われました。自分の建てた家で最後の日を迎えられた爺は幸せだったと思います。。。
タバコをくわえながら家や、家のまわりを見渡しながら昔を思い出してみると、時間が過ぎている事をつくづく実感した一日でした。
あ~ぁ爺にこの家一度見てもらいたかった・・・。
玄関に入ったところのカウンターでブログを見つつ書き込ませてもらっています。
すごく共感する内容でしたので、思わずキーボードを叩いている訳です。
昨夜、96になる祖父が人生の幕を下ろしました。 辛気臭い話ですみません。。。
自分の一部が無くなるくらいのショックを受ける覚悟で帰省した訳ですが、寝顔を見ると非常に満足した笑顔に救われました。自分の建てた家で最後の日を迎えられた爺は幸せだったと思います。。。
タバコをくわえながら家や、家のまわりを見渡しながら昔を思い出してみると、時間が過ぎている事をつくづく実感した一日でした。
あ~ぁ爺にこの家一度見てもらいたかった・・・。
Posted by koni at 2008年05月24日 22:22
koniさん
お祖父様のご不幸、心からお悔やみ申し上げます。
私の生家は区画整理で無くなってしまいました。
でも、代わりに9年前に建てたマイホームが年々故郷のように思い出が詰まった存在になってきています。
koniさんのお宅は、新築した時点ですでに故郷っぽい雰囲気が漂っています(笑)。
きっとご家族にとっていい故郷になると思います。
お祖父様のご不幸、心からお悔やみ申し上げます。
私の生家は区画整理で無くなってしまいました。
でも、代わりに9年前に建てたマイホームが年々故郷のように思い出が詰まった存在になってきています。
koniさんのお宅は、新築した時点ですでに故郷っぽい雰囲気が漂っています(笑)。
きっとご家族にとっていい故郷になると思います。
Posted by wingchair
at 2008年05月25日 09:20
